・ZC6A型 BRZ RA
BP5Bの追突事故後にレンタカーのBRMDを借りていたのですが、保険会社からレンタカーを引き上げられてしまったため、ディーラーの担当のご厚意でBRZを貸して頂きました。
今更、説明の必要もない車ですね。
スバルとトヨタのコラボレーションによって誕生した軽量FRスポーツカーです。
その中でも、このRAというグレードは競技やカスタマイズのベース車両という位置付けであり、車両重量は1190kgしかありません。
その分、装備は簡素ですが、必要最低限のものは揃っています。
トヨタ86にもRCという同様のグレードがありますが、こちらはバンパーが未塗装という大胆な出で立ちですから、一般ユーザーにとってはBRZの方が良心的ですね。
リヤシートを倒すと、トランクにはタイヤを4本積めるそうです。
走行会に行く人にとっては、嬉しい配慮ではないでしょうか。
しかし、トランクを開けると驚愕の風景が・・・。
なんと、内張がありません。
スペアタイヤもなく、パンク修理キットが載っていました。
軽量化のためには手段は選ばないって感じですね。
荷物を載せて走っていたらリヤフェンダーが膨らんでしまった、なんてことにはならないですかね?
走行会用のタイヤや工具を積み込むことを考えると、やはり内張は必要でしょうね。
室内は適度に狭く、車との一体感を感じることが出来ます。
個人的には横幅がもっと狭くても良いかな。
後部座席は笑っちゃう程狭いです。
小学生が座る分には何とかなりましたが、中学生にとっては厳しくて、車酔いしそうになっていました。
室内に余計な装飾はなく、色使いも一切なし。
シートも本革やアルカンターラといった贅沢な素材は使用されていません。
しかし、形状はシッカリしていて、ホールド感は良好でした。
シフトはコクッという感じで気持ち良い感触でしたが、もう少し金属的な感触でも良かったかな。
エアコンはオプション扱いだそうですが、この車両には装備されていました。久し振りに温度設定がダイヤル式のエアコンを触りましたが、走りながら操作することを考えるとやはりダイヤル式に限るなぁと改めて思いました。
タコメーターを中心に大きくデザインしたことは好感が持てます。
走りに特化した車らしくて良いですよね。
7000rpm以上回せるようですが、この代車はまだ4kmしか走っていないバリバリの新車だったので、インジケーターを3000rpmにセットして、それ以上は回さないように走っていました。
スピードメーターはアナログ式とデジタル式の二つが表示されていますが、情報の重複表示はスペースの無駄ではないかと思います。
どちらか片方で良かったのでは?
もう一つ疑問だったのが、シフトポジションの表示です。
この写真には表示されていませんが、走り出すと何速に入っているか表示されます。
なぜ、走り出してから表示するのでしょう?
走りながら何速に入っているのかメーターで確認するような人は、MT乗りにはいないでしょう。
むしろ、1速と3速を間違えていないかどうか確認するために、走り出す前に表示した方が役に立つと思います。
エンジンは出力 200PS/7000rpm、トルク 20.9kg・m/6400rpm。
トヨタの技術が入ったことによって、高性能に生まれ変わった新しい水平対向エンジンです。
スバル独自でここまで仕上げることは出来なかったのかな?
前述の通り3000rpmまでしか回さなかったため、このエンジンの本当の性能は分かりません。
しかし、低速トルクがあり軽い車重と相まって、普通に走る分には3000rpmまででもまったく問題はなく、ストレスなく走ることが出来ました。
音を演出するためのサウンド・クリエーターが装備されていますが、全然官能的ではなく、個人的には良い音とは思えません。
もっと良い音に出来なかったのかな?かえって、こんな装備はない方が良いのでは?
音はイマイチですが、走りは実に気持ちの良いものでした。
慣らし運転のために回転を抑えて、高速道路では左車線を走っていましたが、コイツと走っているただそれだけで楽しかったです。
できることなら所有したい、そう思わせる車でした。